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ネパール学校建設・LENP計画(Ⅳ)

 

ネパール学校建設・LENP計画(Ⅳ)

投稿者  神谷欣吾       投稿日  2017年6月20日

 

本当にネパールに学校が出来たんだ!・・・・・第3次LENPツアーでタナフン郡マジラン村ジャナ・ジャウクマーリ小学校、カスキ郡ラハチョーク村ジャナ・ジャガラン小学校で、それぞれの学校の竣工式を目の当たりにした参加者たちがもたらした興奮と感動はその後の「ネパール学校建設LENP計画」に大きなインパクトを与えました。ICC・国際協力クラブは文化祭はもとより、あらゆるイベントで精力的なキャンペーンと募金活動を展開し、生徒会長等執行部のツアー参加が恒例となった生徒会は「LENP実行委員会」を立ち上げ、年会費1000円からの《LENPサポーター》の募集が始まりました。こうして年間50万円の学校建設資金を現地に送ることを目標に、高校生による学校建設計画が本格化したのでした。

生徒会とICCによる『ネパールの子供たちに教育の機会を!』という呼びかけは、資金づくりに留まりませんでした。LENPツアーの機会に、「現地の子どもたちと心ゆくまで交流したい!」という思いから、

2004年3月の第4次LENPツアーでは、岡崎城西高校の全生徒に呼びかけて鉛筆・ノート・消しゴム・クレヨンなどの文房具やサッカーボール、またリコーダーを集めるキャンペーン活動が行われました。

ネパールの公立小学校のカリキュラムには芸術科目がありません。そのことを学んだICCと生徒会の思いが結実して「ネパールの学校で体育、音楽、書道の授業をやろう!」という計画に発展しました。参加者がそれぞれ芸術3教科のチームに分かれ、グランドではLENPチームVS現地小学生チームによる、サッカーの試合が行われました。マジラン・ラハチョークの2校のグランドは、どちらも崖の上の狭い空き地、ボールが大きくそれたら、はるか崖下まで取りに行かねばなりません。教室では、音楽チーム・書道チームが苦労していました。書道チームは、結局児童の名前を聞き、墨書で書いてあげることに終始してしまったようでした。さらに大変だったのが音楽チーム、初めて手にするリコーダーが珍しく、ただやたらにピーピー鳴らすだけ、ドレミの音階を教えるどころではありません。

この音楽チームにSAさんがいました。彼女は、この時の体験から学んだ「真の海外協力」の意義をまとめてJICA主催の青少年エッセイコンテストに応募しました。リコーダーをやたらにピーピー鳴らすだけの児童達に失望して、途方に暮れていた彼女に英語で話しかけた子がいました。「私にリコーダーの演奏の仕方を教えて。この子たちには私が教えるから。」ネパールの子がネパールの子にリコーダーを教える!

これこそ、途上国が自立してゆくヒントであり、私たちの海外支援のあり方へのヒントではないかとSAさんは訴えたのでした。SAさんは最優秀賞にあたる「JICA総裁賞」を受賞し、授賞式では、緒方貞子総裁から賞状を受け、副賞として1週間のマレーシア旅行を、獲得したのです。

SAさんだけでなく、この年以降ICC部員が「ボランティアスピリット賞」(ジブラルタル生命保険社主催)で3年連続入賞するなど、目覚しい活躍を見せました。また、以後毎年どこかの新聞に「ネパール学校建設LENP計画」に取り組む岡崎城西高校の生徒会、ICCの活動が掲載されるようになりました。

タナフン郡ジャナ・ジャウクマーリ小学校で

崖の上の校庭でサッカーの試合、ネパールの子、意外に上手い!

 

「ボランティア・スピリット賞」の授賞式